お正月が終わった後、玄関を彩ってくれたしめ飾りをどう片付けるか迷いますね。特に、神道において神様をお迎えするための依代としての役割があるため、そのままゴミ箱に投げ入れるのは失礼ではないかと不安に感じる方も多いかもしれません。
私もしめ飾りの捨て方について自宅でやっていいのか、それとも必ず神社に持っていくべきなのかと悩んだことがありました。最近ではマンションなどの住環境や、地域によってどんど焼きの開催状況も異なるため、しめ飾りの捨て方の時期やいつまで飾るべきかを知っておくことは大切です。
この記事では、燃えるゴミとして出す場合の作法や、喪中の場合の対応など、今のライフスタイルに合ったしめ飾りの捨て方について詳しく紹介します。最後まで読めば、感謝の気持ちを込めて清々しく正月飾りを片付ける方法が分かりますよ。
- 地域ごとに異なる松の内の期間としめ飾りを外すタイミング
- 神社でのどんど焼きへの持ち込みマナーと不燃物の分別方法
- 自宅で塩を使って清める儀礼的な廃棄手順と環境への配慮
- 喪中やマンション居住者が知っておきたい個別の処分ルール
しめ飾りの捨て方はいつ?地域別の時期と基本の作法
しめ飾りをいつ外して、どのような段取りで処分すればいいのか、まずは基本的なスケジュールと作法について見ていきましょう。地域によって考え方や慣習が異なるため、画一的な正解があるわけではない点に注意が必要ですね。

松の内の期間はいつまで?地域で違う外すタイミング
しめ飾りを飾っておく期間を松の内と呼びますが、これは年神様が滞在されている期間を指すと一般的に考えられています。私たちが飾りを外して処分の準備を始めるタイミングは、この松の内が終わる日を目安にするのが一般的です。
実は、この期間には大きな地域差があります。一般的に関東や東北、九州などでは1月7日までとされており、7日の朝に七草粥を食べた後に外す家庭も多く見られます。一方で、関西(近畿地方)の多くでは1月15日の小正月までを松の内とする風習が今も残っています。北海道などでは、1月7日に外す地域と14日や15日に行う地域が混在していることもあります。
江戸時代初期までは全国的に15日までとされていましたが、江戸で大火が相次いだことを受け、燃えやすい正月飾りを早く片付けるよう幕府が通達を出したことから、関東を中心に7日までとする風習が広まったといわれています。

いつ外せばいいか迷ったときは、近隣の家がいつ外しているかを確認したり、地元の神社の案内に合わせたりするのが安心です。これは宗教的な厳密な決まりというより、地域ごとの慣習として受け継がれているものなので、無理に他と合わせる必要はありません。感謝の気持ちを持って丁寧に取り外すことを大切にしたいですね。
どんど焼きやお焚き上げで神社に持ち込む際のマナー
最も丁寧で伝統的な方法とされているのが、神社の境内などで行われる「どんど焼き」や「お焚き上げ」に持ち込むことです。1月15日前後に行われることが多く、正月飾りを燃やした煙に乗って神様が天に帰る、という民間信仰的な意味合いも知られています。
ただし、神社に持ち込む際にはいくつか注意点があります。特に重要なのが、プラスチックや針金などの不燃物を事前に取り外すことです。最近のしめ飾りには、ビニール製の海老やプラスチック製の橙(だいだい)、金属ワイヤーなどが使われていることも多く、これらをそのまま燃やすことは環境面・安全面の両方から問題になる場合があります。

近年は環境保護や消防法の観点から、どんど焼き自体を中止したり、受け入れ品目を厳しく制限したりする神社も増えています。必ず事前に各神社の公式サイトや掲示、案内文などで最新情報を確認するようにしてください。
神社に行けない時にしめ飾りを自宅で処分する手順
仕事や家庭の事情で神社に行けない場合でも、しめ飾りを自宅で処分して問題ないとされています。神道においても「必ず神社でなければならない」という明確な決まりがあるわけではなく、大切なのは神聖な役割を終えたものとして丁寧に扱う姿勢です。
一般的には、白い紙の上に広げ、塩で左右・中央を清めてから新聞紙などで包み、自治体のルールに従って処分する方法が広く知られています。これは正式な宗教儀礼というより、民間で受け継がれてきた作法の一つですが、感謝の気持ちを形にする方法として多くの家庭で行われています。
マンションでしめ飾りを出す時の注意点と配慮
マンションやアパートなどの集合住宅では、処分方法にも周囲への配慮が必要です。ゴミ捨て場に正月飾りがそのまま見える状態で置かれていると、縁起を気にする人や不快に感じる人がいる場合もあります。
そのため、紙袋や不透明な袋に入れて中身が分からないようにしてから指定のゴミ袋に入れるのがおすすめです。他の生活ゴミと一緒に出す場合でも、袋の上の方に入れるなど、気持ちの面での配慮をすると安心ですね。管理規約や自治体の案内もあらかじめ確認しておくとトラブル防止になります。
喪中の時の対応はどうする?正月飾りの扱いと注意点

喪中の場合のしめ飾りの扱いについても、悩む方が多いポイントです。神道では死を「穢れ(気枯れ)」と捉える考え方があり、忌中(一般的に50日間)は参拝や正月飾りなどの祝い事を控えるのが通例とされています。
忌中が明けていない場合は、その年はしめ飾りを飾らない家庭が多く見られます。処分が必要な場合は、自宅で清めて処分するか、忌明け後に神社へ持参する方法が一般的です。ただし、宗派や地域の風習によって考え方が異なる場合もあるため、家族や地域の慣習を優先することも大切です。
縁起物の使い回しはNG?新しい飾りを用意する理由
しめ飾りは基本的に毎年新しいものを用意するのが望ましいとされています。これには神道の「常若(とこわか)」という、常に新しく清らかな状態を尊ぶ考え方が関係しています。
また、一年間役目を果たした飾りには、その年の出来事や家の気が宿ると考えられることもあり、翌年に持ち越さず区切りをつける意味でも新調する家庭が多いです。これは教義として厳密に定められているものではありませんが、古くからの考え方として広く受け入れられています。

橙やプラスチックなど素材ごとの正しい分別のコツ
現代のしめ飾りは複数の素材で作られていることが多く、分別が欠かせません。これを丁寧に行うことも、役目を終えた飾りへの感謝につながります。
| 素材 | 主なパーツ | 一般的な区分 |
|---|---|---|
| 植物性 | 藁、裏白、松の枝、紙垂 | 燃えるゴミ |
| プラスチック | 模造の橙、海老、扇 | プラスチックゴミまたは不燃ゴミ |
| 金属 | 針金、鈴 | 不燃ゴミ |
| 食品 | 本物の橙、昆布 | 生ゴミ |
※分別方法は自治体によって異なるため、必ずお住まいの地域のゴミ出しルールを確認してください。
一般ゴミに出すしめ飾りの捨て方とお清めのやり方
神社に行けない場合でも、感謝の気持ちを込めて処分することで、気持ちよく新年を締めくくることができます。
燃えるゴミとして出す前に塩で清める具体的な手順
自宅でのお清めステップ
- 白い紙を広げる
- 分別したしめ飾りを置く
- 左・右・中央の順に塩を振る
- 感謝の気持ちで手を合わせる
- 紙で包んでゴミ袋へ入れる

この方法は正式な神事ではありませんが、一般的に広く行われている作法です。大切なのは気持ちを込めて丁寧に行うことですね。
郵送によるお焚き上げ代行サービスを活用する方法
最近では、郵送でしめ飾りを送るだけで神社や寺院が供養・お焚き上げを行ってくれる代行サービスもあります。神社へ行けない方にとって便利な選択肢ですが、内容や対応は事業者によって異なるため、信頼できるところを選ぶことが大切です。
感謝を込めたしめ飾りの捨て方で清々しい新年を
しめ飾りの処分は、単なるゴミ出しではなく、一年を締めくくる節目の行為です。形式にとらわれすぎず、自分の生活環境に合った方法で、感謝の気持ちを込めて手放すことが大切です。
なお、地域の慣習や神社の対応、自治体の分別ルールは変更されることがあります。この記事の情報に万が一誤りがあるといけませんので、最終的には必ずお住まいの自治体の公式案内や、各神社の公式情報を確認したうえで判断するようにしてください。


