2026年版｜孫へのお年玉相場は？年齢別金額とマナーを解説

もうすぐお正月ですね。久しぶりに会う孫の顔を見るのは楽しみな反面、頭を悩ませるのがお年玉のことではないでしょうか。

物価も上がっていますし、孫へのお年玉相場は変化しているのか、キャッシュレスで渡すべきなのか、気になることは山積みですよね。

特に孫が小学生や中学生、高校生と成長するにつれて、金額のバランスや引き際である「いつまであげるか」という問題も出てきます。また、新紙幣への対応や正しい入れ方といったマナーについても、あらためて確認しておきたいところです。お正月を笑顔で迎えるために、今どきの事情をしっかり整理しておきましょう。

2026年版｜孫へのお年玉相場と年齢別目安

まずは一番気になる金額について、最新のトレンドを交えながら詳しく見ていきましょう。お年玉の額は、孫の年齢や学年によってある程度の「型」が決まっています。しかし、長引く物価高や子供たちの消費行動の変化により、昔と比べて少しずつ事情が変わってきているのも事実です。ここでは、未就学児から大学生まで、発達段階に合わせた具体的な相場観と、お金以外の選択肢、そして各年代で気をつけたいポイントについて深掘りしていきますね。

未就学児の孫へのお年玉平均と代わりの品

まだお金の価値がしっかりと理解できていない未就学児（0歳〜6歳）の場合、現金を渡すべきかどうか、お年玉をどうするかは各家庭で判断が分かれるところです。年齢によって反応も大きく異なるため、0歳〜2歳と3歳〜6歳に分けて考えるのがスムーズです。

0歳〜2歳：現金よりも「現物」が喜ばれる時期

この時期の赤ちゃんに現金を渡しても、本人はキョトンとしてしまいますよね。むしろ、誤飲の恐れなどもあるため、硬貨を直接持たせるのは避けたほうが無難です。この時期は「お年玉なし」とするか、渡すとしても親（パパ・ママ）への育児支援として1,000円程度を包むケースが一般的です。

個人的には、現金よりも形に残る「モノ」をプレゼントするほうが、その場の雰囲気も和みますし、孫がプレゼントを開けた時の可愛いリアクションが見られるのでおすすめです。

3歳〜6歳：お金への興味が芽生える「ごっこ遊び」期

幼稚園や保育園に通い出すと、「お店屋さんごっこ」などを通じて「お金」に興味を持ち始めます。この頃の相場は500円〜1,000円が主流ですね。

この時期の子供にとって重要なのは、金額の多寡よりも「ポチ袋からお金を取り出す」という体験そのものです。キャッシュレス時代ですが、教育的な意味も込めて、視覚的にわかりやすい「500円玉」や「千円札」を用意してあげると良いでしょう。可愛いキャラクターのポチ袋を用意すれば、それだけで大喜び間違いなしです。

小学生の孫へのお年玉はいくらが平均か

小学生になると、自分でお菓子や文房具を買う機会が増えるため、お年玉が「資金源」として重要な意味を持ってきます。低学年と高学年で消費行動がガラリと変わるため、市場相場も明確に分かれています。

小学校低学年（1〜3年生）：計算式で公平性を保つ

低学年の相場は、1,000円〜3,000円です。

算数の授業が始まり、計算ができるようになってくる時期なので、「なぜこの金額なのか」というロジックがあると納得しやすくなります。

そこでおすすめなのが、以下のような計算式の導入です。

これなら兄弟間でも不公平感が出にくいですし、毎年自動的に昇給していく楽しみも演出できます。

小学校高学年（4〜6年生）：インフレと物欲の上昇に対応

高学年になると、相場は3,000円〜5,000円にアップします。

ゲームソフト（1本5,000円〜8,000円程度）やトレーディングカードなど、子供が欲しがるアイテムの単価が上昇しているため、3,000円では欲しいものによっては足りないと感じるケースもあります。

また、友人と子供だけでショッピングモールや映画館に行く機会も増えます。「お小遣い帳をつけること」を条件にするなど、お年玉をマネー教育（金融教育）の絶好の機会と捉えてみてはいかがでしょうか。

中学生の孫へのお年玉金額と使い道

中学生になると行動範囲がグッと広がります。部活の打ち上げや友人とカラオケに行くなど、交際費が必要になる時期です。また、スマートフォンの所持率も高まり、デジタルコンテンツへの出費も増えてきます。

相場のボリュームゾーンは「5,000円」

中学生の相場は、圧倒的に5,000円です。

一部で10,000円という声も聞きますが、中学生には5,000円前後を目安とする家庭が多く、1万円については高いと感じる保護者もいるようです。基本は5,000円とし、少し色を付けたい場合は図書カードやお菓子を添えるのがスマートでしょう。

スマホ課金への懸念と釘刺し

最近は、もらったお年玉を全額スマホゲームへの課金に使ってしまうトラブルも耳にします。祖父母としては、せっかくあげたお金が形に残らないデータに消えるのは寂しいものですよね。

渡す際に「これは参考書代や部活の道具代の足しにしてね」「半分は貯金して、残りは好きに使っていいよ」と、やんわり使い道についてアドバイス（釘を刺す）のも、祖父母としての優しさであり、役割かもしれません。

高校生の孫へのお年玉相場と渡す意義

高校生になると、アルバイトを始める子も出てきます。「労働の対価」を知る年齢だからこそ、お年玉のありがたみも理解できるようになりますね。一方で、大人と同じような消費活動を行うため、まとまった金額が必要になります。

「10,000円」が優勢な理由

相場としては5,000円〜10,000円ですが、高校生には10,000円を渡すケースが増えてきます。

デート代、美容院代、コスメ、ライブのチケット代、遠征費など、高校生の出費は多岐にわたります。5,000円だと、友人と遊びに行ったら1日でなくなってしまうこともあり、「ちょっと少ないな」と感じる子もいるのが本音のようです。

大学生の孫へのお年玉平均と支援の形

「大学生にお年玉は必要？」と悩む方もいますが、実は約8割の方が継続して渡しているというデータもあります。この年代への相場は10,000円〜30,000円と幅広いです。

生活防衛資金としての意味合い

大学生へのお年玉は、単なるお小遣いというより「生活支援金」や「自己投資資金」という意味合いが強くなります。教科書代（専門書は高いです）、就職活動の交通費、サークルの合宿費、留学資金など、必要経費の桁が違いますからね。

祖父母としても、学業や将来のために頑張っている孫を応援したいという気持ちが金額に反映される傾向にあります。

成人しても渡す？

民法改正で成人年齢が18歳になりましたが、経済的に自立していない学生のうちは支援するというスタンスが、孫世代からも感謝されやすいようです。もし「お年玉」という名目が子供っぽいと感じるなら、「書籍代」や、帰省してくれたことへの「お車代」として渡すのもスマートで素敵ですね。

孫へのお年玉相場以外に守るべきマナーと注意点

金額が決まっても、渡し方やマナーを間違えるとせっかくの好意が台無しになってしまうこともあります。特に、新紙幣への対応やデジタル化の波など、2026年ならではの事情も考慮しなくてはなりません。ここでは、親しき仲にも礼儀ありということで、恥をかかないための作法やトラブル回避のコツについて解説します。

孫へのお年玉はいつまであげるのが正解か

「お年玉の卒業時期」は、祖父母共通の悩みですよね。民法改正で成人年齢が18歳になったことで、余計に判断が難しくなっています。お年玉をいつまで渡すかについては明確な決まりはなく、家庭ごとの考え方によるところが大きいのが実情です。。

今の経済状況（学費高騰や賃金の伸び悩み）を考えると、「学生である限りは渡す（就職したら終了）」というのが、孫にとっても一番ありがたい形のようです。ただ、兄弟間で終了時期がずれると不公平感が出るので、「我が家は一律22歳まで」と年齢でルールを決めてしまうのも一つの手ですね。

新札がない時の対応とお金の入れ方

お年玉には新札（ピン札）を用意するのがマナーです。「あなたのために事前に準備をして待っていましたよ」という心遣いの表れであり、新しい年を清らかな気持ちで迎えるための儀式でもあります。銀行の窓口が減っていたり、両替手数料がかかったりと準備も大変ですが、できる限り用意したいものです。「一般的にそう言われています」

どうしても新札がない場合の裏技

もしどうしても新札が用意できなかった場合は、比較的きれいなお札にアイロン（低温）をかけて皺を伸ばすという裏技があります。それでも難しい場合は、渡す際に「新札じゃなくてごめんね」と一言添えれば大丈夫です。気持ちが伝わることが一番ですから。

恥をかかないお金の入れ方

ポチ袋へのお金の入れ方には、意外と知られていない作法があります。

入学祝いとお年玉は兼ねてもよいのか

2026年の春に入学を控えている孫がいる場合、「お年玉と入学祝い、両方渡すべき？」「一緒にしていいの？」と悩みますよね。お正月と入学シーズンは近いですし、出費も重なるため切実な問題です。

結論から言うと、基本的には「別物」として両方渡すのが丁寧です。お年玉は「新年のご挨拶」、入学祝いは「成長の節目のお祝い」であり、意味合いが異なるからです。

合算する場合のスマートな対応

とはいえ、家計の事情もありますし、遠方で一度しか会えないこともあります。その場合は合算してもマナー違反ではありません。

合算する場合のポイントは、「お年玉・入学祝」と表書きにはっきり書くか、渡すときに「入学祝いも入っているから、少し多めにしておいたよ」と言葉で伝えることです。何も言わずに渡すと、「お年玉が増えた！」と勘違いされてしまい、翌年金額を戻した時にがっかりされてしまうリスクがあるからです。トラブル回避のためにも、一言添えるのを忘れないようにしましょう。

キャッシュレスお年玉の是非と最新事情

スマホ決済の普及に伴い、「PayPay」や「楽天ペイ」などのアプリで送金するキャッシュレスお年玉も一部の家庭で利用され始めています。特にZ世代やα世代と呼ばれる孫たちにとっては、現金よりも使い勝手が良い場合もあります。

メリットとデメリットの比較

• メリット：新紙幣を用意する手間が省ける、1円単位で送れる、帰省できない遠方の孫にも瞬時に送れる。
• デメリット：「味気ない」「ありがたみがない」と感じられやすい、データ上の数字として消費され現金の重みが伝わりにくい。

おすすめは「ハイブリッド型」

そこで私が2026年におすすめしたいのは、「ハイブリッド型」です。

メインの金額はキャッシュレスで送金しつつ、直接会った時には図書カードや500円玉入りのポチ袋、あるいはちょっとしたお菓子を手渡すという方法です。これなら、「お年玉をもらった！」という情緒的な満足感と、実用的な利便性の両方を満たしてあげられます。祖父母から「スマホで送ろうか？」と提案すれば、「おじいちゃんハイテク！」と孫との会話も弾み、尊敬されるかもしれませんよ。

孫へのお年玉相場を理解し新年を祝う

お年玉は単なるお金のやり取りではなく、孫の成長を祝い、家族の絆を確認する大切なコミュニケーションツールです。相場やマナーも大切ですが、一番重要なのは「元気に育ってくれてありがとう」という気持ちを伝えることだと思います。

「内孫と外孫で金額に差をつけない」「親戚間で事前に金額をすり合わせておく」といった配慮を忘れずに、無理のない範囲で準備をしましょう。2026年のお正月が、皆さんにとって笑顔あふれる素晴らしい時間になりますように。

※本記事で紹介している金額の目安やマナーは、各種調査や一般的な慣習をもとにまとめたものです。家庭や地域、時代背景によって考え方が異なる場合がありますので、金額や制度、マナーについては、金融機関や公的機関、公式サイトなどの一次情報もあわせてご確認ください。